ガイドラインの落とし穴

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米国のADA および ABA Accessibility Standards のガイドライン紹介サイトで、イラストやアニメーションもダウンロード可能になっていた。
我が国でも、バリアフリー新法の施行に伴い、公共交通機関や公共施設からWebサイトに至るまでバリアフリー環境整備のためのガイドラインがいくつも策定されてきた。
普及期や啓発期にはこのガイドラインや具体例、数値での明示はわかりやすさと手早く伝達する手段として有効な方法であることは間違いないと思う。しかし、ガイドラインとして提示できる数値や例示は、傾斜は何度以下とか、幅は何cm以上とか、最低限の目標値の提示とならざるを得ない。いつの間にかこの数値がひとり歩きし、目標値にすり替わってしまう。そうすると多くが思考停止状態になり、例示されていない手段や方法での創意工夫やイノベーションの努力を積極的に評価できなくなる、思考停止の状態が生まれてくることになる。

ガイドラインやチェックリストは、マイナスをゼロに引き上げるには非常に効果的な手法ではあるが、ゼロから1を、マイナスをプラスにする手法にはなり得ない。そのことを常に意識しながら、その程度のツールとして使いこなすのでないと、ユーザーの満足につながる経験価値の提供には行き着かない。
ガイドラインは到達目標を示したものではなく、最小限の値を提示したものであることを忘れないでいただきたい。ワクワクする経験価値の提供は、ガイドラインやチェックリストからは生まれないのです。

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