持続的な成長のための破壊的イノベーション

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自社の強みは戦略によって変わる

中小企業の商品開発のお手伝いをしていると、いまだにいきなりSWOT分析などを持ちだしてくる診断士にお目にかかることがある。まず「強み」を明らかにしましょうということらしい。「ちょっと待ってください!」ということで気まずい空気が流れる。
確かに、現在の延長線上での戦略戦術構築が最善の策なら、今を分析した結果としての「強み」が重要な意味を持つ。しかし、これから何をなすべきかを、顧客発見・顧客開発というフェーズにまで戻って吟味しなければならない場合には、思考のバイアスとなってかえって袋小路に嵌り込んでしまうこともあるからだ。

「強み伝いの経営は破綻する」
そして、
「経営者の仕事は、跳ぶことにある」

と述べたのは、松下電工(現パナソニック)を長きにわたって率いた三好俊夫会長だそうである。(※1)
現在の顧客と市場を「強み」を活かして最大化するのはマーケティング(販売)オペレーションやMOT的なカイゼンの仕事だ。しかし、成熟期を迎える前に、新たな顧客を発見・開発し破壊的イノベーションを指揮するのは、経営者にしかできない仕事だ。
イノベーションは、事前合理性では説明できない試行錯誤の必要な不確実性の高い活動だ。だからこそ、何故やるのかという哲学とどうなりたいのかというビジョンが信念を持って語り貫かれなくてはいけない。それは経営者の胆力を持って全員に共有され、組織文化として昇華されなければ実現されないのだ。

レポート「観察から始める生活者起点の商品開発」を公開しました

(※1)
(※2:原題は"The Innovator's Dilemma" 文字通りイノベーションに成功したことのある当事者(企業)が陥るジレンマのことであり、邦題は誤解を招きやすい。)

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